東野圭吾の長編『幻夜』ドラマやネタバレであらすじを抑える!

東野圭吾の長編『幻夜』ドラマやネタバレであらすじを抑える!

推理小説を始めとする小説に時代的背景をうまく組み込ませて現実に起こりそうな問題をテーマにした作品もあります。
具体的な事件などをモチーフではなく、社会的現象を背景に事件が起こるストーリーは小説に使われている。

その中で、人気作家東野圭吾の長編ミステリ小説『幻夜』を紹介していきます。

この作品は、阪神淡路大震災の時代背景に事件が起きていくという当時の経済状況などを踏まえて事件を紐解いていく作品となっている。

この作品は『白夜行』と同じく長編で、読むのが後回しになったり読破するのに時間の要する作品となっています。
この作品はドラマ化もされているので、ドラマで知識をつけた上で、小説に取り組む事でストーリーがインプットされて楽しめるのではないでしょうか。

東野圭吾の長編『幻夜』のあらすじとは

幻夜の時代背景をつかむ

現実に起きた出来事を舞台に、その隙間を縫って犯罪を犯していくというストーリーになっている。

経済的な問題で、阪神淡路大震災が起きた時に借用書をめぐり殺人を犯してしまう。この殺人の現場を報道関係の航空写真で映されてしまい、それを元に事件が進んでいくのである。

災害で、弱り切っている間に起こりうる事件も如実に描かれている。強盗、レイプや悪徳な商売などの風景が描写されているのである。

 

ワクワクさせる作風はピカイチ

東野圭吾の作風といえば、読んでいくにつれてワクワクしていくという事である。つまり、段々と読むスピードが低下してくるのではなくてますます
スピードが上昇していくということです。

どんでん返しの作風が非常に多いのですが、どんでん返しが文章として表現されていなくても、どの作品にも優しくアプローチされているのは非常に読み手をワクワクさせてくれる作風である。

ラストシーンが衝撃的

前述したワクワクさせてくれる作風ですが、ラストシーンが非常に衝撃的です。この作品でいうと、震災をきっかけに孤独な者同士の運命を迫っていく物語であるが、弱みを漬け込んでどんどんとのし上がっていく背景はキャリア的な一面を見せている。

影で操っているのが、ヒロインの女性なのですが、当時はそこまで注目されていない「キャリアウーマン」を匂わせる作品となっているが個人的な意見である。

どんどんのし上がる為には、他人をうまく利用しコントロールして自分の都合のままに進んで行く事も魅力の一つである。

複雑なストーリーではあるが、進めていくことで、話の内容やストーリーなどの背景、そして冒頭にしっかりと繋がっているという事が明確になる作品でもあります。

まずはドラマを見ることで幻夜の流れをつかむ?

ドラマや映画など、原作が小説や漫画というのはよくある事例であるが、今回の『幻夜』は長編の中でも長編の作品である。

忙しい人や、元々読書が苦手な人、読書初心者には難しい作品とも言えます。作品の文章力や比喩などの表現的背景は読みやすく、小学校中学年レベルでも読みやすい記事になっている。

ストーリーの構成も同様で、読み進めれば非常に面白い作品となっているが、何せ長編でページ数が多いので、途中で諦めたり、事件の核心まで届く前に断念してしまう人が多いのです。

そうならない為にも、まず予習としてドラマなどの実写版からストーリーを読みとってから原作を読み進めるのも、より一層楽しむ為にも大事なことだと思います。

途中で断念して曖昧になるよりは、実写版を見てから理解を深める事で、これから読書を始めようとする人にも易しいのではないでしょうか。

想像力を掻き立てる作品の価値と未来像

想像を膨らませて、読み手にも今後のストーリーを想像させるような作りにもなっている。それは、文章中に表現されているのではなくて、時間軸を詰めて、登場人物の複雑な事情をうまくストーリーに仕立てあげているのである。

これから起こるであろうストーリーの未来を引き立てる起爆剤にもなっているのである。

複雑な人物像でありながら、時々問題や時代背景をうまく組み込むことで、作品の本来の価値を引き出しているのである。

長編の長編で、読み進めていく上で気の長くなる感じであるが、最初にストーリーの概要を知る為にもドラマや実写化で知識をつけておくのもいいかもしれない。