啓蟄とはどういう日?2018年の啓蟄は?

啓蟄とはどういう日?2018年の啓蟄は?

今年の冬は寒さが厳しく、積雪で交通機関が大混乱になりました。
寒いと春が待ち遠しく、春が来た時の楽しみも大きいですね。

今が一番冷え込む時期ですから、春はすぐそこまで来ています。
もうすぐ、花が咲き、虫や生き物が活動を始めるという「啓蟄(けいちつ)」が巡って来ます。

啓蟄とは?どういう日か?

啓蟄とは、二十四節気のひとつで、春の季語になっています。
啓という文字には「開く」の意味があり、蟄という文字には「虫などの生き物が土の中に隠れて閉じこもる」の意味があります。この2つの文字を合わせると、「冬籠りをしていた虫などの生き物が、春の気配を感じて這い出てくる」の意味になります。厳しかった冬に別れを告げて、生命力あふれる春の訪れを迎える節目の日です。

昔は虫といっても昆虫だけを指したわけではなく、蛙や蛇などの生き物も含めて虫と言っていました。冬籠りをする生き物全般を念頭に置いていたのです。

啓蟄に行われる恒例行事は、「菰(こも)外し」です。冬の間松の木に巻いておいたわらで作った菰を取り外し、害虫駆除をします。

また、雛人形を片付けるのに良い日とも言われています。雛人形はひな祭りの後いつまでも出しておくと嫁に行き遅れると言われており、早く片付けるように言い伝えられています。お嫁さんはともかく、片付けの躾をする意味や、雛人形には子供の穢れを移すことから、早く片付けるのが良いとされる意味があり、迷信とは言い切れません。

啓蟄はお祭りではありませんから、お祝い料理などは決まっていません。ですが、旬の筍を使った料理や、蕨(わらび)、薇(ぜんまい)などの山菜料理を作ってみてはいかがでしょうか。

春を告げる魚は、サワラです。「鰆」とも「狭腹」とも書かれ、回遊魚のため瀬戸内海では春が旬で、「鰆」と表記されます。サワラは出世魚で、サゴシ(40~50cm)、ヤナギまたはナギ(50~60cm)、サワラ(60cm以上)と呼ばれます。縁起の良い出世魚をメニューに加えるのもおすすめです。

2018年の啓蟄の日はいつ?

啓蟄は太陽黄経が345度となる日、毎年3月5日か6日となっています。2018年と2019年の啓蟄は3月6日です。2020年から2022年にかけては3月5日となっています。旧暦では、1月下旬から2月上旬の時期に当たります。

また、3月5日か6日の啓蟄から、春分の日の前日までの2週間ほどの期間を啓蟄という場合もあります。ちなみに春分の日は、毎年3月20日か21日となっています。2018年の春分の日は、3月21日(水曜日)です。

啓蟄の反対の日はある?

二十四節気では啓蟄の反対に当たる日はありません。ただし、二十四節気を更に3つに分けた「七十二候(しちじゅうにこう)」には啓蟄に当たる日の反対の日が存在します。では、七十二候の該当する日を見てみましょう。

・蟄虫啓戸(すごもりむしとをひらく)=啓蟄

・蟄虫坏戸(むしかくれてとをふさぐ)

蟄虫坏戸は読んで分かるように、寒さをしのぐために生き物が冬籠りを始める時期のことです。

参考として、二十四節気を紹介します。以下のとおり、啓蟄には反対の意味をもつ日はありません。

春の二十四節気

2月(旧・正月)―立春(りっしゅん)・雨水(うすい)
3月(旧・2月)―啓蟄(けいちつ)・春分(しゅんぶん)
4月(旧・3月)―清明(せいめい)・穀雨(こくう)

夏の二十四節気

5月(旧・4月)―立夏(りっか)・小満(しょうまん)
6月(旧・5月)―芒種(ぼうしゅ)・夏至(げし)
7月(旧・6月)―小暑(しょうしょ)・大暑(たいしょ)

秋の二十四節気

8月(旧・7月)―立秋(りっしゅう)・処暑(しょしょ)
9月(旧・8月)―白露(はくろ)・秋分(しゅうぶん)
10月(旧・9月)―寒露(かんろ)・霜降(そうこう)

冬の二十四節気

11月(旧・10月)―立冬(りっとう)・小雪(しょうせつ)
12月(旧・11月)―大雪(たいせつ)・冬至(とうじ)
1月(旧・12月)―小寒(しょうかん)・大寒(だいかん)

啓蟄のまとめ

・啓蟄とは冬籠りをしていた生き物が出てくる春を告げる日のこと。
・2018年の啓蟄は3月6日。
・七十二候での蟄虫啓戸(啓蟄に当たる日)の反対の意味をもつ日は蟄虫坏戸。

啓蟄を期に、虫だけでなく人間も行動的になる気候になってきます。

ぜひ啓蟄を期に、新しいことへのチャレンジをしてみてはいかがでしょうか。