コオロギを自宅で飼育して、爬虫類のエサ代を節約する方法!

コオロギを自宅で飼育して、爬虫類のエサ代を節約する方法!

爬虫類の餌としてコオロギを与える方、いらっしゃると思います。
「ペットショップで買ってばかりだとお金がかかる、自分で繁殖させたい!」

この記事では、そんな方のために年中繁殖可能なコオロギ(ヨーロッパイエコオロギ)の飼育法についての紹介をします。

コオロギの飼育法

ケースの選び方

コオロギは、新品のもので通気性の良い、大きめのプラスチックケースなどで飼育するのが良いとされています。

特に大量飼育する場合は、大きめの衣装ケースなどを使うのがいいです。
プラスチックケースのツルツルの壁は、コオロギがよじ登って逃げることを防ぐことができます。
コオロギの餌を入れるための皿(エサ皿)はその逆で、表面のザラザラしたものがいいです。
コオロギが登られず、餌を食べられない恐れがあるからです。

コオロギの餌

では、コオロギにはどんな餌を与えればいいのでしょうか。

「コオロギの餌」と聞いて1番最初に思いつくのは「野菜」という方が多いかと思います。
確かにコオロギは野菜を食べるのですが、野菜だけを与えていてはいけないのです。
なぜなら、実はコオロギは雑食系の昆虫だからです。
野菜だけを与えていると、栄養が偏り、共食いを始めてしまいます。
そんなことがあっては困りますよね。

共食いを防ぐために与えなければならないものが、「タンパク質を含んでいる食べ物」です。
タンパク質を多く含んでいるものには、キャットフードやドッグフード、魚(鮭)の餌、鶏の餌などがあります。
ただ、これらはそのままだと硬くてコオロギが食べられないので、粉末状にしてあげる必要があります。
ミキサーなどで砕いてあげてください。

また、コオロギを飼育するうえで注意するべきことは、絶対にエサを切らさないことです。
エサを切らしてしまうと、共食いの原因になります。

水の与え方

では次に、水はどのように与えればいいのでしょうか。
コオロギに水を与える場合、「容器に水を入れてそのまま置いておく」などということはしてはいけません。
そのままだと水に溺れて死んでしまう可能性があるからです。

そのため、水を与える方法としては、蓋にあなの空いたタッパーに水を入れ、そのあなにティッシュや熱帯魚用のフィルターを通すなど、コオロギが溺れることなく水を飲めるようにしてあげてください。

しかし、それだけだとエサ皿と同じように、コオロギが滑ってタッパーを登られず、水を飲めないおそれがありますよね。
そのため、タッパーの周りに段差を付けてあげるなど、登りやすくしてあげるといいです。
そうすることで、コオロギが溺れることなく水を飲むことができる訳です。

また、コオロギは湿気に弱いので、湿気がたまらないよう、気を付けることも大切です。
その他、コオロギのオスは縄張り意識が強いので、隠れ家となるものを入れておくことも大切ですね(大量飼育をする場合、共食いを防ぐために特に重要)。

 

コオロギの繁殖方法

卵の産ませ方

それでは次に、卵の産ませ方について説明します。

自然界のコオロギは地面に産卵管をさし、地中に卵を産みます。
なので、飼育スペースの中に卵を産むための場所(産卵床)を作ってあげなければいけません。

自然界と同じように土でもいいのですが、湿った軟らかいものであればコオロギは卵を産みます。
土の場合はダニが出るので、トイレットペーパーなどを湿らせて作ってあげるのがいいようです。

産卵用のスペースとして、タッパーなどに厚さ2センチほどになるよう湿ったトイレットペーパーを詰めます。
びしょびしょにしてはいけません。
湿っている程度です。
これを置いているとメスがかってに産卵します。

卵を産み終わった産卵床はタッパーごと飼育ケースから取り出し、蓋を閉めます。
飼育ケースに入れっぱなしだとコオロギたちが卵を食べてしまう恐れがあるからです。
また、タッパーの蓋を閉めるのは湿度を保つためです。
乾燥してしまうと卵が死んでしまいます。

ヨーロッパイエコオロギの卵は、基本的に2・3週間ほどで孵化します。
しかし、気温によって早く孵化したり遅く孵化したりするようで、夏場は早く、冬場は特に時間がかかります。

幼虫の育て方

さて、そろそろ孵化が始まるのではないかと思われる頃になると、タッパーを別のケースに入れ、蓋を開けます。
そして何日かすると幼虫たちが出てくるかと思います。

幼虫たちは跳ね回り産卵床から落ちるので、捕まえて幼虫飼育用のケースに移します。
幼虫飼育用のケースには、隠れ家やエサ皿などは入れてはいけません。
水も折ったティッシュにしみこませたものでなければなりません。
一滴の水に触れただけで死んでしまったりします。

小さくて弱いので、隠れ家を入れていると餌のある場所にたどり着けなかったり、隠れ家につぶされたりもします。
エサもエサ皿に入れているとエサ皿を登られず、餓死する可能性があります。

なので、ケース内にそのままばらまいておいてあげましょう。

勿論、その餌も成虫と同じような大きなものは食べられません。
細かく砕かれた幼虫育成用の栄養強化フードを与えなければいけないのです。

ちょっとめんどくさくて大変ではありますが、初令(孵化したばかりの幼虫)から2令(一回脱皮をした幼虫)か3令(2回脱皮をした幼虫)までこの状態で育てます。

4令(3回脱皮をした幼虫)になると、もうだいたい成虫と同じ飼育方法でも大丈夫ですが、不安であればエサ皿や水飲み場を高さの低めのものにするなどにするのもいいでしょう。

5令(4回脱皮をした幼虫)以降は成虫と同じ飼育方法で何も問題ありません。
そうして成虫へと育つわけです。
この繰り返しです。

コオロギの飼育方法のまとめ

いかがでしょう。
飼育方法はおわかりいただけたでしょうか? あなたが大切にしているかわいい爬虫類のため、美味しいコオロギを育ててあげてくださいね。
この記事が皆さんのお役に立てれば幸いです。