冬季オリンピックのスポーツルール把握して楽しもう!

冬季オリンピックのスポーツルール把握して楽しもう!

冬のオリンピック平昌大会が近づいています。楽しみですね。

ただ、冬のオリンピック競技は採点競技が多く、ルールがなんだかよくわからないといった不満も多いようです。
例えばご存じフィギュアスケートのルールはもちろん、モーグルやスノーボードの詳しいルールをあなたはご存じですか?
果てはスキージャンプのルールでさえ、採点要素が入っており、ただ遠くに飛べばよい競技ではないのです。

ここではそんなわかりづらい冬のオリンピック競技の中でも人気スポーツであるスキー競技のルールを何種目かチョイスして簡単に説明していきたいと思います。

スキー競技にはどんな種目があるの?

スキー競技にはアルペン、クロスカントリー、スキージャンプ、ノルディック複合、フリースタイルスキー、スノーボードと6種別50種目(男女別を含む)の競技があります。
このうち単純にタイムや順位を競うのはアルペンとクロスカントリーの2種目です。
そのほかフリースタイルスキーの中のスキークロスと、スノーボードの中のパラレル大回転とクロスもタイム競技になります。

逆に言うとそのほかの競技は採点競技なのです。

スキージャンプ競技は飛距離点と飛型点の合計ポイントで争う

まずはスキージャンプからルールを確認してみましょう。
スキージャンプは単純にいかに長い距離を飛んだか?を競う競技に思われがちですね。
しかし、競技をテレビで観ていると何メートルといった距離数を争っているだけではなく、何ポイントといったポイントを争っていることに気がつきませんか?

実は、スキージャンプは飛距離数だけではなくポイントを争っているのです。

スキージャンプ競技におけるポイントの計算方法

では、そのポイントはどのように計算しているのでしょうか?

ポイントは飛距離点と飛型点の合計点になります。
飛距離点とは、もちろん飛んだ距離をポイントにした点数です。
飛型点とは、ジャンプの美しさ、正確さ、着地姿勢などを審判員が採点した点数です。
数メートル程度の飛距離の差では、飛型点との合計ポイントで逆転される可能性があります。
自分がかなりの長距離を飛んだことを認識したジャンパーがジャンプ後には直ぐには喜ばずに、掲示板に表記されるポイントを確認してから大喜びするのはそのせいです。
もしかしたら、飛行姿勢を採点する飛型点で大きな減点があるかもしれないからです。

つまりスキージャンプという競技は、飛距離だけではなく、その飛行姿勢も争う競技なのです。

飛型点がある理由

これはスキージャンプのような非常に危険な競技の場合、ただ単に飛距離だけを争う競技にしてしまえば、少しでも距離を稼ぐために危険な飛び方をしたり、危険な着地方法をしたりする選手が続出するため、無謀な飛び方を禁止するためです。
従って飛型点は安全な飛行姿勢や着地姿勢を忠実に守って飛んだことを高得点にすることにより、選手の安全性を高めるために設定された制度なのです。
スキージャンプを観戦するときは、飛距離だけではなく飛行姿勢に注目するのも面白い観戦方法かもしれません。

フリースタイルスキーの中には5種目の競技がある

フリースタイルスキーという種別の中にはモーグル、エアリアル、スキークロス、ハーフパイプ、スロープスタイルの5種目があります。
この中で単純にタイムを争うのはスキークロスだけです。
スキークロスは旗門、カーブ、うねり、ジャンプなどが設けられたコースを複数の選手が同時にスタートし順位を競う競技です。
あとの競技はすべてエアと呼ばれる飛び技の美しさを採点して競いますが、特にルールがわかり辛いのはモーグルです。

ルールのわかりづらいモーグル

モーグルは上村愛子さんの活躍もあり一度は観戦された経験があなたにもあると思います。
二人の選手が同時に無数のコブのあるコースを滑り降りながら、途中にある二つのジャンプ台でエアと呼ばれるジャンプをしながら、タイムを競っています。
あなたは細かいルールをご存じでしょうか?
この競技は結局何を争っているの?
(ターンと呼ばれる)コブをうまく滑る姿勢?
(エアと呼ばれる)ジャンプの技?
ゴールしたタイム?
と、実はよくわかっていない方も多いと思います。

答えは3つ全てを競っています。この競技も実は採点競技なのです。

採点方法はターン、エア、スピードの3つの要素を考慮します。
得点の割合はターン60%、エア20%、スピード20%になります。
ですからただ、早くゴールすればよいわけではないのです。
ジャンプ台で人間離れした姿勢でジャンプをすれば良いだけでもないのです。

勝敗はスピードやエアのジャンプ技よりも、得点比率の60%を占める無数のコブをいかに美しく滑るかのターンの評価点で決定する場合が多いのです。
観戦方法としては、コブの美しい滑り方にも注目して観戦してみてください。

スノーボード競技にはどんな種目があるの?

スノーボード競技の中にも、フリースタイルスキー同様にハーフパイプ、パラレル大回転、スノーボードクロス、スロープスタイル、ビッグエアの5種目があります。

パラレル大回転とスノーボードクロスはタイムや順位を争う競技

スノーボードでタイムや順位を争う競技はパラレル大回転とスノーボードクロスの2種目です。
パラレル大回転はスキーのアルペン同様にコース上に複数設置された旗門をターンしながら滑りタイムを競います。
スノーボードクロスは起伏や障害物のあるコースを複数人で同時にスタートし順位を争う競技になります。

ハーフパイプ、スロープスタイル、ビッグエアは採点競技

そのほかのハーフパイプ、スロープスタイル、ビッグエアは基本的には飛び技を競う採点競技になります。

ハーフパイプはパイプ状のコースで何度かエアを飛び、ジャンプの高さ、技の難易度、技の多様性、全体的なスタイル、完成度などの評価点を争う競技です。
スロープスタイルはコース内に設置されたレールなどのアイテムを滑り降り、数カ所に設置されたジャンプ台から飛びだし、その技の難易度や多様性を競う競技です。
ビッグエアはスキージャンプ台に似た大きなジャンプ台から飛び出し、高さや技の難易度を競う競技になります。
したがってこの三種目にはタイムは関係ありません。

冬季オリンピックのスポーツルールまとめ

いかがでしたでしょうか?
よくルールのわからない採点競技でも、観るだけでも充分楽しいものですが、ルールをちゃんと把握してから観戦すれば、さらに面白さが倍増することは間違いありません。
冬季オリンピックを観戦する前に、改めてルールを予習してみてはいかがでしょうか?
みんなでしっかり日本を応援しましょう!